検察庁は、検察官の行う事務を統括するところとする。
2検察庁は、最高検察庁、高等検察庁、地方検察庁及び区検察庁とする。
最高検察庁は、最高裁判所に、高等検察庁は、各高等裁判所に、地方検察庁は、各地方裁判所に、区検察庁は、各簡易裁判所に、それぞれ対応してこれを置く。
2地方検察庁は、各家庭裁判所にも、それぞれ対応するものとする。
3最高検察庁の位置並びに最高検察庁以外の検察庁の名称及び位置は、政令でこれを定める。
4法務大臣は、必要と認めるときは、高等裁判所、地方裁判所又は家庭裁判所の支部にそれぞれ対応して高等検察庁又は地方検察庁の支部を設け、当該検察庁の事務の一部を取り扱わせることができる。
検察官は、検事総長、次長検事、検事長、検事及び副検事とする。
検察官は、刑事について、公訴を行い、裁判所に法の正当な適用を請求し、且つ、裁判の執行を監督し、又、裁判所の権限に属するその他の事項についても職務上必要と認めるときは、裁判所に、通知を求め、又は意見を述べ、又、公益の代表者として他の法令がその権限に属させた事務を行う。
検察官は、いかなる犯罪についても捜査をすることができる。
2検察官と他の法令により捜査の職権を有する者との関係は、刑事訴訟法の定めるところによる。
検事総長は、最高検察庁の長として、庁務を掌理し、且つ、すべての検察庁の職員を指揮監督する。
2次長検事は、最高検察庁に属し、検事総長を補佐し、又、検事総長に事故のあるとき、又は検事総長が欠けたときは、その職務を行う。
検事長は、高等検察庁の長として、庁務を掌理し、且つ、その庁並びにその庁の対応する裁判所の管轄区域内に在る地方検察庁及び区検察庁の職員を指揮監督する。
各地方検察庁に検事正各一人を置き、一級の検事をもつて充てる。
2法務大臣は、検事正の職を占める検事が年齢六十三年に達したときは、年齢が六十三年に達した日の翌日に他の職に補するものとする。
3法務大臣は、年齢が六十三年に達した検事を検事正の職に補することができない。
4検事正は、庁務を掌理し、かつ、その庁及びその庁の対応する裁判所の管轄区域内に在る区検察庁の職員を指揮監督する。
二人以上の検事又は検事及び副検事の属する各区検察庁に上席検察官各一人を置き、検事をもつて充てる。
3上席検察官の置かれた各区検察庁においては、その庁の上席検察官が、その他の各区検察庁においては、その庁に属する検事又は副検事(副検事が二人以上あるときは、検事正の指定する副検事)が庁務を掌理し、かつ、その庁の職員を指揮監督する。
検事総長、検事長又は検事正は、その指揮監督する検察官の事務を、自ら取り扱い、又はその指揮監督する他の検察官に取り扱わせることができる。
検事総長及び次長検事、検事長若しくは検事正に事故のあるとき、又は検事総長及び次長検事、検事長若しくは検事正が欠けたときは、その庁の他の検察官が、法務大臣の定める順序により、臨時に検事総長、検事長又は検事正の職務を行う。
2区検察庁の庁務を掌理する検察官に事故のあるとき、又はその検察官が欠けたときは、検事正の指定する他の検察官が、臨時にその職務を行う。
検事総長、次長検事及び各検事長は一級とし、その任免は、内閣が行い、天皇が、これを認証する。
2検事は、一級又は二級とし、副検事は、二級とする。
検事長、検事及び副検事の職は、法務大臣が、これを補する。
2副検事は、区検察庁の検察官の職のみにこれを補するものとする。
法務大臣は、高等検察庁又は地方検察庁の検事の中から、高等検察庁又は地方検察庁の支部に勤務すべき者を命ずる。
検察官の受ける俸給については、別に法律でこれを定める。
3法務大臣は、次長検事及び検事長が年齢六十三年に達したときは、年齢が六十三年に達した日の翌日に検事に任命するものとする。
検察官が心身の故障、職務上の非能率その他の事由に因りその職務を執るに適しないときは、検事総長、次長検事及び検事長については、検察官適格審査会の議決及び法務大臣の勧告を経て、検事及び副検事については、検察官適格審査会の議決を経て、その官を免ずることができる。
2検察官は、左の場合に、その適格に関し、検察官適格審査会の審査に付される。- 一
すべての検察官について三年ごとに定時審査を行う場合
- 二
法務大臣の請求により各検察官について随時審査を行う場合
- 三
職権で各検察官について随時審査を行う場合
3検察官適格審査会は、検察官が心身の故障、職務上の非能率その他の事由に因りその職務を執るに適しないかどうかを審査し、その議決を法務大臣に通知しなければならない。法務大臣は、検察官適格審査会から検察官がその職務を執るに適しない旨の議決の通知のあつた場合において、その議決を相当と認めるときは、検事総長、次長検事及び検事長については、当該検察官の罷免の勧告を行い、検事及び副検事については、これを罷免しなければならない。
4検察官適格審査会は、法務省に置かれるものとし、国会議員、裁判官、弁護士、日本学士院会員及び学識経験者の中から選任された十一人の委員をもつてこれを組織する。ただし、委員となる国会議員は、衆議院議員四人及び参議院議員二人とし、それぞれ衆議院及び参議院においてこれを選出する。
5検察官適格審査会に、委員一名につきそれぞれ一名の予備委員を置く。
6各委員の予備委員は、それぞれその委員と同一の資格のある者の中から、これを選任する。但し、予備委員となる国会議員は、それぞれ衆議院及び参議院においてこれを選出する。
7委員に事故のあるとき、又は委員が欠けたときは、その予備委員が、その職務を行う。
8前七項に規定するものの外、検察官適格審査会に関する事項は、政令でこれを定める。
検事長、検事又は副検事が検察庁の廃止その他の事由に因り剰員となつたときは、法務大臣は、その検事長、検事又は副検事に俸給の半額を給して欠位を待たせることができる。
検察官は、前三条の場合を除いては、その意思に反して、その官を失い、職務を停止され、又は俸給を減額されることはない。但し、懲戒処分による場合は、この限りでない。
3検事総長秘書官は、検事総長の命を受けて機密に関する事務を掌る。
3検察事務官は、上官の命を受けて検察庁の事務を掌り、又、検察官を補佐し、又はその指揮を受けて捜査を行う。
検察庁の職員は、他の検察庁の職員と各自の取り扱うべき事務について互いに必要な補助をする。
この法律は、日本国憲法施行の日から、これを施行する。
法務大臣は、当分の間、検察官が足りないため必要と認めるときは、区検察庁の検察事務官にその庁の検察官の事務を取り扱わせることができる。
この法律は、公布の後六十日を経過した日から、これを施行する。
3従前の機関及び職員は、この法律に基く相当の機関及び職員となり、同一性をもつて存続するものとする。
この法律(第一条を除く。)は、昭和五十九年七月一日から施行する。
2この法律の施行の日の前日において法律の規定により置かれている機関等で、この法律の施行の日以後は国家行政組織法又はこの法律による改正後の関係法律の規定に基づく政令(以下「関係政令」という。)の規定により置かれることとなるものに関し必要となる経過措置その他この法律の施行に伴う関係政令の制定又は改廃に関し必要となる経過措置は、政令で定めることができる。
政府は、国家公務員の年齢別構成及び人事管理の状況、民間における高年齢者の雇用の状況その他の事情並びに人事院における検討の状況に鑑み、必要があると認めるときは、新国家公務員法若しくは新自衛隊法に規定する管理監督職勤務上限年齢による降任等若しくは定年前再任用短時間勤務職員若しくは定年前再任用短時間勤務隊員に関連する制度又は新検察庁法に規定する年齢が六十三年に達した検察官の任用に関連する制度について検討を行い、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
2政府は、国家公務員の給与水準が旧国家公務員法第八十一条の二第二項、第四条の規定による改正前の検察庁法第二十二条又は旧自衛隊法第四十四条の二第二項に規定する定年の前後で連続的なものとなるよう、国家公務員の給与制度について、人事院においてこの法律の公布後速やかに行われる昇任及び昇格の基準、昇給の基準、俸給表に定める俸給月額その他の事項についての検討の状況を踏まえ、令和十三年三月三十一日までに所要の措置を順次講ずるものとする。 3政府は、前項の人事院における検討のためには、職員の能力及び実績を職員の処遇に的確に反映するための人事評価の改善が重要であることに鑑み、この法律の公布後速やかに、人事評価の結果を表示する記号の段階その他の人事評価に関し必要な事項について検討を行い、施行日までに、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。