この法律は、日本国内において罪を犯したすべての者に適用する。
2日本国外にある日本船舶又は日本航空機内において罪を犯した者についても、前項と同様とする。 外国において確定裁判を受けた者であっても、同一の行為について更に処罰することを妨げない。ただし、犯人が既に外国において言い渡された刑の全部又は一部の執行を受けたときは、刑の執行を減軽し、又は免除する。
犯罪後の法律によって刑の変更があったときは、その軽いものによる。
この法律において「公務員」とは、国又は地方公共団体の職員その他法令により公務に従事する議員、委員その他の職員をいう。
2この法律において「公務所」とは、官公庁その他公務員が職務を行う所をいう。
この法律において「電磁的記録」とは、電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。
この編の規定は、他の法令の罪についても、適用する。ただし、その法令に特別の規定があるときは、この限りでない。
死刑、拘禁刑、罰金、拘留及び科料を主刑とし、没収を付加刑とする。
2同種の刑は、長期の長いもの又は多額の多いものを重い刑とし、長期又は多額が同じであるときは、短期の長いもの又は寡額の多いものを重い刑とする。
3二個以上の死刑又は長期若しくは多額及び短期若しくは寡額が同じである同種の刑は、犯情によってその軽重を定める。
2死刑の言渡しを受けた者は、その執行に至るまで刑事施設に拘置する。
拘禁刑は、無期及び有期とし、有期拘禁刑は、一月以上二十年以下とする。
3拘禁刑に処せられた者には、改善更生を図るため、必要な作業を行わせ、又は必要な指導を行うことができる。
死刑又は無期拘禁刑を減軽して有期拘禁刑とする場合においては、その長期を三十年とする。
2有期拘禁刑を加重する場合においては三十年にまで上げることができ、これを減軽する場合においては一月未満に下げることができる。
罰金は、一万円以上とする。ただし、これを減軽する場合においては、一万円未満に下げることができる。
拘留は、一日以上三十日未満とし、刑事施設に拘置する。
2拘留に処せられた者には、改善更生を図るため、必要な作業を行わせ、又は必要な指導を行うことができる。
罰金を完納することができない者は、一日以上二年以下の期間、労役場に留置する。
2科料を完納することができない者は、一日以上三十日以下の期間、労役場に留置する。
3罰金を併科した場合又は罰金と科料とを併科した場合における留置の期間は、三年を超えることができない。科料を併科した場合における留置の期間は、六十日を超えることができない。
4罰金又は科料の言渡しをするときは、その言渡しとともに、罰金又は科料を完納することができない場合における留置の期間を定めて言い渡さなければならない。
5罰金については裁判が確定した後三十日以内、科料については裁判が確定した後十日以内は、本人の承諾がなければ留置の執行をすることができない。
6罰金又は科料の一部を納付した者についての留置の日数は、その残額を留置一日の割合に相当する金額で除して得た日数(その日数に一日未満の端数を生じるときは、これを一日とする。)とする。
次に掲げる物は、没収することができる。- 一
犯罪行為を組成した物
- 二
犯罪行為の用に供し、又は供しようとした物
- 三
犯罪行為によって生じ、若しくはこれによって得た物又は犯罪行為の報酬として得た物
- 四
前号に掲げる物の対価として得た物
2没収は、犯人以外の者に属しない物に限り、これをすることができる。ただし、犯人以外の者に属する物であっても、犯罪の後にその者が情を知って取得したものであるときは、これを没収することができる。
未決勾留の日数は、その全部又は一部を本刑に算入することができる。
月又は年によって期間を定めたときは、暦に従って計算する。
2拘禁されていない日数は、裁判が確定した後であっても、刑期に算入しない。
受刑の初日は、時間にかかわらず、一日として計算する。時効期間の初日についても、同様とする。
2刑期が終了した場合における釈放は、その終了の日の翌日に行う。
前二条の規定により拘禁刑の全部の執行猶予の言渡しを取り消したときは、執行猶予中の他の拘禁刑(次条第二項後段又は第二十七条の七第二項後段の規定によりその執行を猶予されているものを除く。次条第六項、第二十七条の六及び第二十七条の七第六項において同じ。)についても、その猶予の言渡しを取り消さなければならない。
刑の全部の執行猶予の言渡しを取り消されることなくその猶予の期間を経過したときは、刑の言渡しは、効力を失う。
2前項の規定にかかわらず、刑の全部の執行猶予の期間内に更に犯した罪(罰金以上の刑に当たるものに限る。)について公訴の提起がされているときは、同項の刑の言渡しは、当該期間が経過した日から第四項又は第五項の規定によりこの項後段の規定による刑の全部の執行猶予の言渡しが取り消されることがなくなるまでの間(以下この項及び次項において「効力継続期間」という。)、引き続きその効力を有するものとする。この場合においては、当該刑については、当該効力継続期間はその全部の執行猶予の言渡しがされているものとみなす。 3前項前段の規定にかかわらず、効力継続期間における次に掲げる規定の適用については、同項の刑の言渡しは、効力を失っているものとみなす。- 一
- 二
人の資格に関する法令の規定
4第二項前段の場合において、当該罪について拘禁刑以上の刑に処せられ、その刑の全部について執行猶予の言渡しがないときは、同項後段の規定による刑の全部の執行猶予の言渡しを取り消さなければならない。ただし、当該罪が同項前段の猶予の期間の経過後に犯した罪と併合罪として処断された場合において、犯情その他の情状を考慮して相当でないと認めるときは、この限りでない。 5第二項前段の場合において、当該罪について罰金に処せられたときは、同項後段の規定による刑の全部の執行猶予の言渡しを取り消すことができる。 6前二項の規定により刑の全部の執行猶予の言渡しを取り消したときは、執行猶予中の他の拘禁刑についても、その猶予の言渡しを取り消さなければならない。
前二条の規定により刑の一部の執行猶予の言渡しを取り消したときは、執行猶予中の他の拘禁刑についても、その猶予の言渡しを取り消さなければならない。
刑の一部の執行猶予の言渡しを取り消されることなくその猶予の期間を経過したときは、その拘禁刑を執行が猶予されなかった部分の期間を刑期とする拘禁刑に減軽する。この場合においては、当該部分の期間の執行を終わった日又はその執行を受けることがなくなった日において、刑の執行を受け終わったものとする。
2前項の規定にかかわらず、刑の一部の執行猶予の言渡し後その猶予の期間を経過するまでに更に犯した罪(罰金以上の刑に当たるものに限る。)について公訴の提起がされているときは、当該期間が経過した日から第四項又は第五項の規定によりこの項後段の規定による刑の一部の執行猶予の言渡しが取り消されることがなくなるまでの間(以下この項及び次項において「効力継続期間」という。)、前項前段の規定による減軽は、されないものとする。この場合においては、同項の刑については、当該効力継続期間は当該猶予された部分の刑の執行猶予の言渡しがされているものとみなす。 3前項前段の規定にかかわらず、効力継続期間における次に掲げる規定の適用については、同項の刑は、第一項前段の規定による減軽がされ、同項後段に規定する日にその執行を受け終わったものとみなす。- 一
- 二
人の資格に関する法令の規定
4第二項前段の場合において、当該罪について拘禁刑以上の刑に処せられたときは、同項後段の規定による刑の一部の執行猶予の言渡しを取り消さなければならない。ただし、当該罪が同項前段の猶予の期間の経過後に犯した罪と併合罪として処断された場合において、犯情その他の情状を考慮して相当でないと認めるときは、この限りでない。 5第二項前段の場合において、当該罪について罰金に処せられたときは、同項後段の規定による刑の一部の執行猶予の言渡しを取り消すことができる。 6前二項の規定により刑の一部の執行猶予の言渡しを取り消したときは、執行猶予中の他の拘禁刑についても、その猶予の言渡しを取り消さなければならない。
拘禁刑に処せられた者に改悛の状があるときは、有期刑についてはその刑期の三分の一を、無期刑については十年を経過した後、行政官庁の処分によって仮に釈放することができる。
次に掲げる場合においては、仮釈放の処分を取り消すことができる。- 一
仮釈放中に更に罪を犯し、罰金以上の刑に処せられたとき。
- 二
仮釈放前に犯した他の罪について罰金以上の刑に処せられたとき。
- 三
仮釈放前に他の罪について罰金以上の刑に処せられた者に対し、その刑の執行をすべきとき。
- 四
仮釈放中に遵守すべき事項を遵守しなかったとき。
2刑の一部の執行猶予の言渡しを受け、その刑について仮釈放の処分を受けた場合において、当該仮釈放中に当該執行猶予の言渡しを取り消されたときは、その処分は、効力を失う。
3仮釈放の処分を取り消したとき、又は前項の規定により仮釈放の処分が効力を失ったときは、釈放中の日数は、刑期に算入しない。 拘留に処せられた者は、情状により、いつでも、行政官庁の処分によって仮に出場を許すことができる。
2罰金又は科料を完納することができないため留置された者も、前項と同様とする。 刑(死刑を除く。)の言渡しを受けた者は、時効によりその執行の免除を得る。
時効は、法令により執行を猶予し、又は停止した期間内は、進行しない。
2拘禁刑、罰金、拘留及び科料の時効は、刑の言渡しを受けた者が国外にいる場合には、その国外にいる期間は、進行しない。
拘禁刑及び拘留の時効は、刑の言渡しを受けた者をその執行のために拘束することによって中断する。
2罰金、科料及び没収の時効は、執行行為をすることによって中断する。
拘禁刑以上の刑の執行を終わり又はその執行の免除を得た者が罰金以上の刑に処せられないで十年を経過したときは、刑の言渡しは、効力を失う。罰金以下の刑の執行を終わり又はその執行の免除を得た者が罰金以上の刑に処せられないで五年を経過したときも、同様とする。
2刑の免除の言渡しを受けた者が、その言渡しが確定した後、罰金以上の刑に処せられないで二年を経過したときは、刑の免除の言渡しは、効力を失う。
急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない。
2防衛の程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。
自己又は他人の生命、身体、自由又は財産に対する現在の危難を避けるため、やむを得ずにした行為は、これによって生じた害が避けようとした害の程度を超えなかった場合に限り、罰しない。ただし、その程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。
2前項の規定は、業務上特別の義務がある者には、適用しない。 罪を犯す意思がない行為は、罰しない。ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。
2重い罪に当たるべき行為をしたのに、行為の時にその重い罪に当たることとなる事実を知らなかった者は、その重い罪によって処断することはできない。
3法律を知らなかったとしても、そのことによって、罪を犯す意思がなかったとすることはできない。ただし、情状により、その刑を減軽することができる。
罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を減軽することができる。
2告訴がなければ公訴を提起することができない罪について、告訴をすることができる者に対して自己の犯罪事実を告げ、その措置にゆだねたときも、前項と同様とする。 犯罪の実行に着手してこれを遂げなかった者は、その刑を減軽することができる。ただし、自己の意思により犯罪を中止したときは、その刑を減軽し、又は免除する。
確定裁判を経ていない二個以上の罪を併合罪とする。ある罪について拘禁刑以上の刑に処する確定裁判があったときは、その罪とその裁判が確定する前に犯した罪とに限り、併合罪とする。
併合罪のうちの一個の罪について死刑に処するときは、他の刑を科さない。ただし、没収は、この限りでない。
2併合罪のうちの一個の罪について無期拘禁刑に処するときも、他の刑を科さない。ただし、罰金、科料及び没収は、この限りでない。
併合罪のうちの二個以上の罪について有期拘禁刑に処するときは、その最も重い罪について定めた刑の長期にその二分の一を加えたものを長期とする。ただし、それぞれの罪について定めた刑の長期の合計を超えることはできない。
2併合罪のうちの二個以上の罪について罰金に処するときは、それぞれの罪について定めた罰金の多額の合計以下で処断する。
併合罪のうちの重い罪について没収を科さない場合であっても、他の罪について没収の事由があるときは、これを付加することができる。
併合罪のうちに既に確定裁判を経た罪とまだ確定裁判を経ていない罪とがあるときは、確定裁判を経ていない罪について更に処断する。
併合罪について二個以上の裁判があったときは、その刑を併せて執行する。ただし、死刑を執行すべきときは、没収を除き、他の刑を執行せず、無期拘禁刑を執行すべきときは、罰金、科料及び没収を除き、他の刑を執行しない。
2前項の場合における有期拘禁刑の執行は、その最も重い罪について定めた刑の長期にその二分の一を加えたものを超えることができない。 併合罪について処断された者がその一部の罪につき大赦を受けたときは、他の罪について改めて刑を定める。
一個の行為が二個以上の罪名に触れ、又は犯罪の手段若しくは結果である行為が他の罪名に触れるときは、その最も重い刑により処断する。
拘禁刑に処せられた者がその執行を終わった日又はその執行の免除を得た日から五年以内に更に罪を犯した場合において、その者を有期拘禁刑に処するときは、再犯とする。
2死刑に処せられた者がその執行の免除を得た日又は減刑により拘禁刑に減軽されてその執行を終わった日若しくはその執行の免除を得た日から五年以内に更に罪を犯した場合において、その者を有期拘禁刑に処するときも、前項と同様とする。 再犯の刑は、その罪について定めた拘禁刑の長期の二倍以下とする。
二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。
人を教唆して犯罪を実行させた者には、正犯の刑を科する。
拘留又は科料のみに処すべき罪の教唆者及び従犯は、特別の規定がなければ、罰しない。
犯人の身分によって構成すべき犯罪行為に加功したときは、身分のない者であっても、共犯とする。
2身分によって特に刑の軽重があるときは、身分のない者には通常の刑を科する。
犯罪の情状に酌量すべきものがあるときは、その刑を減軽することができる。
法律上刑を加重し、又は減軽する場合であっても、酌量減軽をすることができる。
法律上刑を減軽すべき場合において、各本条に二個以上の刑名があるときは、まず適用する刑を定めて、その刑を減軽する。
拘禁刑又は拘留を減軽することにより一日に満たない端数が生じたときは、これを切り捨てる。
内乱の予備又は陰謀をした者は、一年以上十年以下の拘禁刑に処する。
兵器、資金若しくは食糧を供給し、又はその他の行為により、前二条の罪を幇助した者は、七年以下の拘禁刑に処する。
前二条の罪を犯した者であっても、暴動に至る前に自首したときは、その刑を免除する。
外国と通謀して日本国に対し武力を行使させた者は、死刑に処する。
日本国に対して外国から武力の行使があったときに、これに加担して、その軍務に服し、その他これに軍事上の利益を与えた者は、死刑又は無期若しくは二年以上の拘禁刑に処する。
外国に対して侮辱を加える目的で、その国の国旗その他の国章を損壊し、除去し、又は汚損した者は、二年以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金に処する。
2前項の罪は、外国政府の請求がなければ公訴を提起することができない。 外国に対して私的に戦闘行為をする目的で、その予備又は陰謀をした者は、三月以上五年以下の拘禁刑に処する。ただし、自首した者は、その刑を免除する。
外国が交戦している際に、局外中立に関する命令に違反した者は、三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
2公務員に、ある処分をさせ、若しくはさせないため、又はその職を辞させるために、暴行又は脅迫を加えた者も、前項と同様とする。 公務員が職務を執行するに当たり、その職務に使用する電子計算機若しくはその用に供する電磁的記録を損壊し、若しくはその職務に使用する電子計算機に虚偽の情報若しくは不正な指令を与え、又はその他の方法により、その電子計算機に使用目的に沿うべき動作をさせず、又は使用目的に反する動作をさせた者は、三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
公務員が施した封印若しくは差押えの表示を損壊し、又はその他の方法によりその封印若しくは差押えの表示に係る命令若しくは処分を無効にした者は、三年以下の拘禁刑若しくは二百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
偽計又は威力を用いて、立入り、占有者の確認その他の強制執行の行為を妨害した者は、三年以下の拘禁刑若しくは二百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
2強制執行の申立てをさせず又はその申立てを取り下げさせる目的で、申立権者又はその代理人に対して暴行又は脅迫を加えた者も、前項と同様とする。 偽計又は威力を用いて、強制執行において行われ、又は行われるべき売却の公正を害すべき行為をした者は、三年以下の拘禁刑若しくは二百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
偽計又は威力を用いて、公の競売又は入札で契約を締結するためのものの公正を害すべき行為をした者は、三年以下の拘禁刑若しくは二百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
2公正な価格を害し又は不正な利益を得る目的で、談合した者も、前項と同様とする。 法令により拘禁された者が逃走したときは、三年以下の拘禁刑に処する。
法令により拘禁された者を奪取した者は、三月以上五年以下の拘禁刑に処する。
法令により拘禁された者を逃走させる目的で、器具を提供し、その他逃走を容易にすべき行為をした者は、三年以下の拘禁刑に処する。
2前項の目的で、暴行又は脅迫をした者は、三月以上五年以下の拘禁刑に処する。 法令により拘禁された者を看守し又は護送する者がその拘禁された者を逃走させたときは、一年以上十年以下の拘禁刑に処する。
罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は拘禁中に逃走した者を蔵匿し、又は隠避させた者は、三年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。
他人の刑事事件に関する証拠を隠滅し、偽造し、若しくは変造し、又は偽造若しくは変造の証拠を使用した者は、三年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。
前二条の罪については、犯人又は逃走した者の親族がこれらの者の利益のために犯したときは、その刑を免除することができる。
自己若しくは他人の刑事事件の捜査若しくは審判に必要な知識を有すると認められる者又はその親族に対し、当該事件に関して、正当な理由がないのに面会を強請し、又は強談威迫の行為をした者は、二年以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処する。
暴行又は脅迫をするため多衆が集合した場合において、権限のある公務員から解散の命令を三回以上受けたにもかかわらず、なお解散しなかったときは、首謀者は三年以下の拘禁刑に処し、その他の者は十万円以下の罰金に処する。
放火して、現に人が住居に使用し又は現に人がいる建造物、汽車、電車、艦船又は鉱坑を焼損した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の拘禁刑に処する。
放火して、現に人が住居に使用せず、かつ、現に人がいない建造物、艦船又は鉱坑を焼損した者は、二年以上の有期拘禁刑に処する。
2前項の物が自己の所有に係るときは、六月以上七年以下の拘禁刑に処する。ただし、公共の危険を生じなかったときは、罰しない。 放火して、前二条に規定する物以外の物を焼損し、よって公共の危険を生じさせた者は、一年以上十年以下の拘禁刑に処する。
2前項の物が自己の所有に係るときは、一年以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金に処する。 火災の際に、消火用の物を隠匿し、若しくは損壊し、又はその他の方法により、消火を妨害した者は、一年以上十年以下の拘禁刑に処する。
ガス、電気又は蒸気を漏出させ、流出させ、又は遮断し、よって人の生命、身体又は財産に危険を生じさせた者は、三年以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金に処する。
2ガス、電気又は蒸気を漏出させ、流出させ、又は遮断し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。
出水させて、現に人が住居に使用し又は現に人がいる建造物、汽車、電車又は鉱坑を浸害した者は、死刑又は無期若しくは三年以上の拘禁刑に処する。
水害の際に、水防用の物を隠匿し、若しくは損壊し、又はその他の方法により、水防を妨害した者は、一年以上十年以下の拘禁刑に処する。
堤防を決壊させ、水門を破壊し、その他水利の妨害となるべき行為又は出水させるべき行為をした者は、二年以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金に処する。
陸路、水路又は橋を損壊し、又は閉塞して往来の妨害を生じさせた者は、二年以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金に処する。
2前項の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。 鉄道若しくはその標識を損壊し、又はその他の方法により、汽車又は電車の往来の危険を生じさせた者は、二年以上の有期拘禁刑に処する。
2灯台若しくは浮標を損壊し、又はその他の方法により、艦船の往来の危険を生じさせた者も、前項と同様とする。 現に人がいる汽車又は電車を転覆させ、又は破壊した者は、無期又は三年以上の拘禁刑に処する。
2現に人がいる艦船を転覆させ、沈没させ、又は破壊した者も、前項と同様とする。 3前二項の罪を犯し、よって人を死亡させた者は、死刑又は無期拘禁刑に処する。
過失により、汽車、電車若しくは艦船の往来の危険を生じさせ、又は汽車若しくは電車を転覆させ、若しくは破壊し、若しくは艦船を転覆させ、沈没させ、若しくは破壊した者は、三十万円以下の罰金に処する。
2その業務に従事する者が前項の罪を犯したときは、三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。 正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金に処する。
正当な理由がないのに、封をしてある信書を開けた者は、一年以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金に処する。
医師、薬剤師、医薬品販売業者、助産師、弁護士、弁護人、公証人又はこれらの職にあった者が、正当な理由がないのに、その業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らしたときは、六月以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金に処する。
2宗教、祈祷若しくは祭祀の職にある者又はこれらの職にあった者が、正当な理由がないのに、その業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らしたときも、前項と同様とする。 この章の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
あへん煙を輸入し、製造し、販売し、又は販売の目的で所持した者は、六月以上七年以下の拘禁刑に処する。